image

未来研通信

第44回

2019.05.20

figure

MUNEKATA

PSEとかCEとかULとかCCCとか

むねかたです。

先日、送別会が行なわれました。といっても俺や湾岸マキシのプロジェクトメンバーが辞めるとかではなく、所属する課の大先輩が定年を迎えたのです。入社は40年前(何とかダムが始まった年!)、当時は蒲田に社屋と工場があって、「サブマリン」(もちろんみんな知ってるよね?)を作ってたそうです。

その方は、「湾岸マキシ」に限らず近年の弊社業務用ゲーム機器全般に携わっておりまして、主に製品の安全と法令に関する部分を担当しておりました。

業務用ゲーム機器に限らず、電気を使って動くものを作って売る場合、守らなければならない法律が存在します。我々が新しいゲーム機を作った時に、「このゲーム機は技術基準を満たしているのか」を注視し、製品の安全を確保してきたのです。

ちなみにこの「技術基準」というのが結構多岐にわたりましてですね、たとえば…

機械を○○°まで傾けても倒れないこと とか
電源入力部と機械の表面に○○V電圧をかけた時に××MΩ以上あること とか
電源電圧が○○%増えたり減ったりしてもちゃんと動くこと とか
○○V以上の電圧がかかるところは△△mm以上離すこと とか
電気が通っているところと筐体の表面との間は二重に絶縁されていること とか
入れたコインに電気を流してON/OFFしちゃダメ とか
10m離れてアンテナを立てて測定した時に雑音電界強度が30MHz~230MHzで40dB、230MHz~1GHzで47dBを超えないこと とかとかとか

いやー、このほかにもいろいろあるんですが、こういった「技術基準」をすべて満たしているかを常にチェックして、我々の製品は世に出ているわけですね。

え、これまで散々作っているんだからそんなのわけないだろって?いやいや、技術の向上によって基準もどんどん変わりますし、何より意外なことに、ゲームの内容によって適用される技術基準が変わってくるのです。ですので、「このゲーム機はどの基準が適用されるのか」といった判断も必要になってくるのです。このあたりは、一般的な電気製品とは違うところです。

さらに言うと、海外に出す場合、販売先の各国(や地域)の基準が適用されます。ですので地域によって、違う部品に変更したり、設計そのものを変更したりすることもあるのです。イヤー大変ですね。

というわけで弊社の製品はしっかり安全を確保した設計となっておりますので、安心して遊んでくださいまし。


「荷物まとめてたら使ってない作業着が出てきたんでお前に渡すさー」だって。もうこのロゴのやつ使えないんですが…

それでは、また次回お会いしましょう。ではー。